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深煎りネルドリップの奥深さ |
昨日一時外泊しまして、2カ月ぶりに我が家の深煎りネルドリップコーヒーを堪能しました。
挽きたてレギュラーとはいえ、この二カ月間は、80円の自販機での「イタリアンロースト」コーヒーの毎日でした。 それと比べると、単なる苦い深煎りとは違う、「芳醇」と呼ぶに相応しい、深みと奥行きを感じる複雑な深煎りは、ネルドリップにのみによって再現される、円やかな濃厚さが際立つ、別物の印象を受けました。
そのコーヒー豆の正体は、古川珈琲の 「インディアン」。
深煎り好きには是非お試しいただきたいと思います。 豆から挽いて、出来ればネルドリップで。
驚くほどに高級感を感じる、プレミアムな濃厚な一杯が出来上がります。

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危機を感じている?缶コーヒー業界 |
コンビニの挽きたて100円コーヒーの台頭、そしていわゆる「サードウェーブ」の密かなブームで苦境に立たされていると思われる缶コーヒー業界。
最近CMが減ったと感じるのは気のせいでしょうか?
そもそも、缶コーヒーがどんな美辞麗句を書き連ねたところで、レギュラーコーヒーの味になるはずもありません。 いや、レギュラーコーヒーに似ることは許されないのです。 何故なら売れる缶コーヒーの味、風味は、暗黙のうちに消費者に決められてしまっているからです。
缶コーヒーの消費者ターゲットは、あくまで缶コーヒーファン。コーヒーマニアではありません。 缶コーヒーを毎日欠かさず飲みはするけど、酸味系か苦味系かは判る。でもマンデリンとブラジルを区別できない、そんな人です。
今から8年程前、「ゲテモノ」缶コーヒーが相次いで発売されました。
キリン 「ブレンド オブ ファイア」
反町隆史をCMに起用した製品なのですが、ミントのような香料を効かせた、奇妙な味でありました。 案の定、短命に終わり、半年程で姿を消しました。
ジョージア 「蔵出し熟成ビンテージ」
こちらは渡哲也と中山美穂をCMに起用。 長期熟成豆を使ったと謳うこの製品は、口に含んだ瞬間、強烈かつ人工的な珈琲風味が口腔にまとわり付きました。 珈琲豆を冷暗所で長期にわたり保存することで刺激的なまでの香味アップにつながることなど、普通では考えられません。 単純に、香料の使い過ぎでした。
従来から徹底的に香料依存による風味探求を続けてきた缶コーヒー界でしたが、いくら何でも「ヤリ過ぎだろ?」と社内で異論が出た模様で、数ヶ月後、「蔵出し熟成」は、至って普通の味に作り変えられました。
現在、加糖缶コーヒーは大同小異です。 味に変化を求めることが出来ず、
xx農園豆使用 レインフォレスト認証 COE受賞農園豆使用
挙句の果てには
パナマゲイシャ種使用 猿田彦珈琲監修
など、徹底した肩書き作戦に打って出る始末。
しかし、大抵は隅に小さく
「xx豆10%使用」との但し書き。
安い豆に僅か10%混ぜ込まれる「高級豆」が気の毒と云うものです。 珈琲専門店に監修を仰ぐなど、一体店主が、缶コーヒー製造過程の何処を監修するというのか、全く不可解であります。
同社の開発ストーリーを見ると、いかにも徹底したこだわりが、缶コーヒーの概念を変えた!みたいな美辞麗句が並びます。 「マウスフィール」を追求したと言う割には、トロミを加えるための添加物「カゼインNa」が使われています。
監修したのに、結局砂糖まみれ、香料まみれでは、珈琲屋のプライドが傷つけられたのではと、余計など心配をしてしまいます。
結局は珈琲に無知な缶コーヒー好きを肩書きの力を借り、気分で飲ませているに過ぎないのです。
私は珈琲好きですが、缶コーヒーも飲みます。結構好きです。 しかし、缶コーヒーは清涼飲料の一種であり、ドリップ珈琲とは似て非なる飲み物なのです。
しかも、無駄に高級豆を使う「肩書き依存」製品ではなく、ロブスター種のみによって製造される、スーパーの38円コーヒーの方がはるかに缶コーヒーらしい、ワイルドな珈琲香味を味わうことが出来るのです。
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